9月にAmazonで鑑賞した映画

 

ダークナイト(ノーラン)
現代市民社会と、アメコミの中の社会の溝を埋めるような映画。善と悪が極限で戦っている。迫力満点のアクションなどは子供目線で見て興奮でき、善悪両側の人物たちの苦悩には大人でも胸を打たれるはず。

プレステージ(同じくノーラン)
地味で見せ場がないと思う。ニコラ・テスラの電気装置が大袈裟に光るシーンが何度もあるが、19世紀に生きる登場人物にとっては衝撃的でも、視聴者にとっては退屈だろう。二重人格/双子ネタもありがちでつまらない。

・アメリ(ジャン=ピエール・ジュネ
ヒューマニティなほのぼの映画だと思っていたのだが、明確な美意識によって構築された映像に幻惑されてしまった。緑と赤の鮮やかな対称。単なる甘々なラブストーリーでなく、深い味わいと小気味よい愉しさが詰まった作品だ。

タイタニック(キャメロン)
ディカプリオとウィンスレットがあまりにも美しい。美しい風景や美しい絵画は他にもあるが、本作は最も美しいロマンスを描いている。だが恋愛要素とパニック映画の要素は別だと考えたほうがいい。前半で二人が結ばれて感涙していたにもかかわらず、後半で無関係な乗客の狂乱シーンを長々と見せつけられ、二人にはスポットが当たらない。パニックの描写は巧いし当時としては革新的だったはずなので、パニック要素は別物と思えば楽しめる。憶測だがキャメロンはパニック映画をやりたくて本作を作ったのだろう。


惑星ソラリスタルコフスキー
ながら作業中に観たので、話が理解できなかった。説明が少なく、前触れなく重要なシーンや鍵を握る発言があるので、注意が必要。そのうちもう一度借りようと思う。

エクスマキナ(名前は知らないけど新人監督)
映像が綺麗。建物、マシンパーツ、エヴァ、キョウコ、それぞれ独特の美しさがある。ストーリーや批評性は期待するだけ無駄。

そして父になる是枝裕和
新生児取り違えと、家庭ごとの貧富差を結び付けた映画。福山雅治演じるエリートの主人公の葛藤が見どころ。

日本沈没藤岡弘が出演)
昔の日本の特撮のことがわかる。海岸でエロシーンが唐突に始まるので家族で見るべからず。

羅生門黒澤明
黒澤の映画は初めてなので何とも言えない。まあ普段月9ドラマを毎週予約しているような、ミーハーな人たちからすれば、きっと退屈なのだろうと思う。

・風俗行って人生変わった(Amazonではないけど^^)
電車男のパクリで、アイデアをパクっていても新規性があるなら許容範囲内だが、これにはない。だが風俗体験で童貞の人生観が変わるっていうのは、私を含むモテない男たちには納得できるはず。風俗嬢は佐々木希が演じているが、異常な可愛さ。

・プレシャス(途中で断念)
全部観てなないのでよく知らないが、容姿の酷い黒人女性が、「美人で正義感の強そうな」白人女性に慰められる話。これで感動できる人間の神経を疑う。

スラムドッグ$ミリオネア(これも断念)
主人公たちを良いひと扱いするためだけに、警察やタレントが醜悪に設定されているあたりに品がない。

・アメージングスパイダーマン(断念)
ノーランを見据えた作品らしいが、子供向けマンガを派手にしただけ。でんじゃらすじーさんを予算100億円で実写化するような愚かさ。